【読書メモ】まずいラーメン屋はどこへ消えた?

読書メモ

タイトルに惹かれて手に取った。うまい、まずいは別にして昔ながらのラーメン屋が周りからいつのまにか消えた。「赤い暖簾」、「稲妻紋や龍が描かれたどんぶり」、「小汚い」という特徴のあるラーメン屋だ。2000年代頃まではラーメン屋はどこもこんなもんだったと思う。

けれど今はほとんど見ない。代わりにおしゃれなラーメン屋が増えた。そのほうが女性でも入りやすいのだろう。そうやって、女性だけでなく家族連れなどの客を奪われて昔ながらのラーメン屋は淘汰されていったのだと思う。

ちなみに僕は昔ながらのラーメン屋の雰囲気が好きだ。「町中華でやろうぜ」や「郷愁の街角ラーメン」を見ていると、まだこうした店が残っているようなので東京の人がうらやましい。

まずいラーメン屋はどこへ消えた?「椅子取りゲーム社会」で生き残る方法』は、そうしたラーメン屋の流行り廃りの解説本ではない。

サブタイトルの「椅子取りゲーム社会」で生き残る方法を紹介している。

「まずいラーメン屋はどこへ消えた?」という疑問をきっかけにして、競争の激しい椅子取りゲーム社会でどうすれば生き残れるかと話を展開する。

生き残る方法は2つ。

①勝ち抜く、②競争しない

そして「①勝ち抜く」はむずかしいと指摘し、「②競争しない」方法を提示している。

ではどうやって競争しないで済ませるのか?

その方法とはイノベーション(新しい分野を生み出し、そこで製品やサービスを供給すること)だ。

そして新しい分野、価値を見つけるにはマーケティングが重要らしい。マーケティングとは、真の顧客をつきとめ、商品を開発することだ。その例を著者が『もしドラ』を出版するときの実体験で説明。

またイノベーションは継続することも重要であることをアップルなどの企業を例に説明。

ipodが流行っているころ、アップルは新たにiphoneを投入。これは一見するとipodのシェアを奪うことになる。しかし結果的にはipodの損失を補う以上の成果を上げた。

組織だけでなく、個人でもイノベーションをつくるヒントを述べている。それは2つの特技をつくることだ。1つ1つはナンバー1ではないけれど、その他大勢よりは得意なことを2つ以上もつということだ。
そうすることで競争相手のいない新しい分野ができるらしい。

著者の場合なら、エンターテインメント×ビジネスであり、これが『もしドラ』の出版につながったそうだ。そういえば2つ以上の特技を持っている人はけっこう思い当たる。医者×作家、芸人×作家、弁護士×タレントなど。

自分について何が特技であるか考えてみたが何もない。しかし、これから3年以内に2つの特技にできそうなものは思いついた。

①日本人であること
②外国語

この2つを掛け合わせようと思う。

①については日本人なら出れでもすでに得意だ。日本文化をさらに勉強してもっと得意にできる。外国人よりはかなり有利だと思う。

②については、英語が比較的手っ取り早いがライバルが多い。そこで英語に加えてもう1つできればいいと思う。どれにしようかこれから考える。話せなくてもいい。日本を紹介できる文章力で十分だ。




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