【読書メモ】始皇帝 中国統一の思想『キングダム』で解く中国大陸の謎

中国は2200年もの間広大な領土と人口を支配している。その基盤は初の統一帝国秦にある。そして、その秦の支配体制を支えたのは法家の思想だ。その統治方法が強力で実践的であったため、秦の滅亡後も歴代帝国が引き継いできた。

本書は、「法家の思想」とそれを基盤とした「始皇帝の統治方法」について、人気漫画『キングダム』を題材にして解説している。

戦国七雄の中で、秦だけが中華統一を目標にした。

他の6国は七雄が均衡する状態を望んでいた。その原因は、秦を除く6国が氏族制社会だったから。
・下剋上を警戒。氏族制度がなくなれば世襲の地位もなくなる。戦に負けて没落するよりは氏族制社会で身分が保証されることを望んでいた。
・氏族制であるがゆえに強大な権力がなかった。君主といえども、君主の親族(皇族・王族)の支配地域に干渉できなかった。国の領土が10あるとしたら、王:王族公族=3:7で支配するとういうイメージ。これでは他国を併合できるだけの力はない。

そうした中、秦は氏族制社会を破壊して新たな秩序を築く。その新たな秩序の基盤となったのが法家の思想だ。始皇帝からさかのぼること100年前に政治改革を行った。中心人物は秦の君主「孝公」とその家臣「商鞅」。

法家といえば信賞必罰というイメージがある。アメとムチ政策。これは氏族制社会を真っ向から否定するものだった。君主1人が偉くて、それ以外はみな平等。当然、ローカル権力者の反発もあったようだが、それらを政策の立案者である商鞅は潰していく。

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