【読書メモ】本には読む順番がある

読む順番を間違えるから挫折する

名著と呼ばれる本に挑戦して挫折した経験はないだろうか?僕はある。ツァラトゥストラ、戦争と平和、国富論、雪国、ハムレットが思いつく。

なぜ挫折するのかというと背景知識がない状態で原著を読むからだ。本に出てくる専門用語をはじめ著者の人となり、当時の社会システムなどの知識があると書いている内容が理解しやすい。

本を読むには順番がある』は原著に挑む前に、どういう手順を踏めばいいかを提示してくれる。その方法が3ステップ読書術だ。

3ステップ読書術

最初に読む本、次に読む本、仕上げの本というように3ステップに分ける。各ステップで1冊ずつだけではなく、いくつか紹介しているので自分に合うものを見つけやすい。また、6つのジャンルで3ステップ読書の具体的なやり方を本を紹介しながら解説している。個人的に参考になったものはニーチェとドストエフスキー。

「解説本→原著」というように、筋トレのように次第に重くしていく。まずは、概要本や時代背景、作者の人となりがわかる解説本から読む。解説本で人となりを知ると著者に親近感がわいて読んでみようと思う。

僕の場合、ニーチェやキルケゴールがそうだ。どちらも人間関係が下手だ。生きているときには、その思想は大して評価されなかった。しかし、死後彼らの思想は現代人にも共感できるところがある。高校生のとき教科書に出てくる有名なフレーズが生まれた背景がわかると興味が次第にわいてくる。

原著から読むとなると、むずかしすぎて読むのが嫌になる。決してあきらめるつもりはないのだが、ページを開く気にはなれない。「いつかは読まないとな」という義務感が生じてしまう。なぜか勝手にストレスを感じてしまう。だから、ここは思い切って簡単な解説本から読んでいく。知識がたまってくると、書いている内容がよりいっそう理解できる。

僕の場合、茶の本があてはまる。原著(和訳)は薄い本で、文語体だが読めないこともない。だから一通り読み通して理解することもできた。「東洋人の精神を西洋人に教えて、植民地支配を批判する内容だな」という感想だ。

その後100分で名著の解説本を読むと、著者の人となりや近代化に躍起になっている日本の状況が書かれてある。こうした知識を知っていると、なぜ原著が生まれたのかがわかり、またその内容も印象に残る。現在、ニーチェやアダム・スミスの解説本を読んでいる。何冊か読んだら再度原著に挑戦するつもりだ。

本書『本には読む順番がある』には、入門書としてまんがをおすすめしている。まんがを読んで「原著を読んでみよう」という気も起るし、逆に「原著はもういい。まんがで十分」というものもある。

僕の場合、「こころ」と「蟹工船」だ。どちらも名著だが、内容を知ってしまったら原著を読む気になれない。マンガではないが映画を見て原作を読みたくなったのは、ハリーポッター、バトルロワイヤル、清須会議、忍びの国、梟の城。

2.新書1冊の要点を5分でつかむ
3.アウトプットする
①要点
②引用

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