著者はコラムニストであり、多くのニュースサイトに記事を投稿しています。1年に1000冊読み、400記事書くそうです。
そうした活動を通して、「1冊10分で読み、30分で記事にする技術」を培ってきたみたいです。本書は、著者の読書テクニックを紹介しています。
インプット(読む)したら、アウトプット(人に話したり、記事を書く)することで、その本の内容を血肉化できます。今の僕には、インプットするときのコツが参考になったので簡単にまとめておきます。
目次を読む
本文を読む前に、目次にざっと目を通します。特に第1章に注意します。なぜなら、第1章にはキラーコンテンツ(著者がいちばん伝えたいこと)が記述されていることが多いからだそうです。
この話は、別の本だかサイト記事だかでも読んだことがります。立ち読みして買おうか迷っている人が、目次に目を通したときに第1章の内容がおもしろければ買う可能性が高くなるから、本を書く側も第1章に力を入れるそうです。
目次の第1章がおもしろくなければ、その本は読みません。
「はじめに」、「おわりに」、第1章を読む
本を読むと決めたら、「はじめに」、「おわりに」、第1章から読みます。その本に書かれてある7割をつかめるからです。
「はじめに」は、その本の著者が「こんなふうに読むといい」とか「各章についての説明」をしていたりするので、どこを集中して読むのか見当がつけやすいです。
本によっては、他の章が気になるときもあります。そんなときは、その章から読めばいいと思います。僕もそうしています。
重要な2割に時間をかける
本全体をまんべんなく一字一句読むのではなく、重要な2割を集中して読みます。
では、どうすれば重要な2割を見つけられるのか?
そのコツはページの3分の1しか読まないことです。
多少読み飛ばしても、これまで読んできた文法のパターンを脳が覚えているので、内容を補足してくれます。脳は一字一句を読んでいるのではなく、単語全体をカタマリとしてとらえているのです。
たとえば、文章中で「ぜったい」という単語が「ぜたっい」と置き換わっていても文章全体の意味がわかります。
これをタイポグリセミア現象といいます。
わからない表現や言葉は飛ばす
わからない表現や単語は、気にせず読み飛ばします。あとで調べるためにマークしておくだけにしておきます。意味のわからない単語や表現が、少しくらいでてきても文章全体の意味をつかむことはできます。
マークや書き込みをする
マークや書き込みをするときのポイントは、「漢字を使わない」、「なぐり書きする」ことです。いちいち丁寧にメモをしていたら読書に時間がかかります。
また、1回目には黒、2回目には赤というようにして色の使い分けをするそうです。1回目のメモのときから、色を切り替えていたら時間がかかります。
人によっては、色を使い分けながらメモをしていくことが苦にならない人もいると思います。読む本の種類にもよりますが、僕にとっては著者の言う「1回目、2回目で色分けするマーク・メモの方法」が参考になりました。