【読書メモ】世界を変えるSTEAM人材 シリコンバレー「デザイン思考」の核心

読書メモ

1.STEAM人材とは?

STEAMとはScience,Technology,Engineering,Art,Mathmaticsの頭文字。これからの時代はSTEAMを身につけることが重要だと言われている。アメリカではオバマ政権時に、STEAM人材を~する目標が掲げられたそうだ。

科学技術や数学、芸術(デザイン)これらすべてを勉強するのは大変そうだ。本書で紹介されるSTEAM人材の中には、2つあるいは3つの分野でエキスパートであるスーパーマンも登場する。しかし、「STEAM全てにおいてエキスパートにならないといけないわけではない」らしい。ただし、はっきりとは書いていないがSTEAMのうち、どれか1つでエキスパートになる必要はありそうだ。

著者(2人)は、STEAM教育の本場シリコンバレーにあるスタンフォード大学で博士号(それぞれ政治学と教育学)を取得した後、非営利教育団体を設立している。そんな著者の二人が言うところでは、STEAM5科目を完璧にしないと、社会で活躍できないというわけではない。理数分野の重視や、芸術・人文系までカバーできることは、STEAMの特徴の1つでしかない。最も重要なことは「人間を幸福にする」という思想だそうだ。複数の分野を融合することはそのための手段ということらしい。

そして、STEAM人材とは次の3つを満たす人間であると捉えている。

  1. 人間を大切にする思想(ヒューマニズム)
  2. イノベーターのマインドセット
  3. デザイナーとしての発想で、これまでにない活動を構築

2.STEAM人材の例

本書ではさまざまなSTEAM人材が登場する。それらのうち、興味深かったものを紹介する。

①エアビーアンドビー

民泊ビジネスのエアビーアンドビーはいまや約4兆円の巨大ビジネスだ。民泊という潜在需要を真っ先に見つけたのだから、立ち上げたときから事業はうまくいったのだろうと思っていたが実はそうではない。

2007年にビジネスの着想を得て、2009年に初期投資を取り付けて起業するものの、民泊の予約サイトには誰も目をくれない。見知らぬ赤の他人を家に泊めるのは、やはり当時非常識なアイデアだったようだ。
ではどうやって人々の関心を引くことができたのか?それは「情報開示」と「使用者と提供者の双方のレビュー」だ。たしかにどこの誰だかわからない人よりも、ある程度どういう人物なのか情報を知っていると、サービスを利用することの抵抗が和らぐ。

誰もが思いつかなったことを即実行したからといってうまくいくわけではない。エアビーアンドビーが成功したのは、あきらめずに試行錯誤を重ねた結果だ。そうやってこれまでにない活動を構築した。

STEAMとは関係ないが、エアビーアンドビーの創業者たちのあきらめずに、改善し続けていく姿勢は「自分も頑張ろう」という励みになる。

②インクルージョン

3.デザイン思考
①「直感」をベースとした思考
②どうやって身につけるのか?
4.STEAMの本場シリコンバレーの教育

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