無常観で書かれた随筆『方丈記』

『漫画方丈記　日本最古の災害文学』は、方丈記の内容を、11章構成の漫画にして解説している。

最後の方に、方丈記の著者である鴨長明の年表、養老孟子さんの解説、方丈記の原文（訳なし）が載っている。

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方丈記の著者：鴨長明

平安後期～鎌倉初期に生きる。方丈記には、同時代の出来事である「平清盛の福原遷都」についても記述されている。

方丈記の内容を、自分なりに大きく分けると次の３つ。

有名な「ゆく川の流れは絶えずしてもとの水にあらず。・・・」から文が始まる。

ここで「世の中に不変のものはない、物事は変わっていく」といった内容を述べている。

このあと、その「物事が変わっていく」具体例をところどころに入れつつ、災害についての感想を述べている。具体例は、火災、竜巻、地震、飢饉、人災（福原遷都）が挙げられている。

そして、文の終わり近くで「世の中でいきることの悩み（大変さ）」について述べている。その悩みは、その時代特有のものではなく、現代人でも共感できるものだ。次のような悩みだ。